パートタイマーがプロのコピーライターより売り上げを上げるPOPを書くことがある

パートタイマーがプロのコピーライターより売り上げを上げるPOPを書くことがある

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ここまでの記事を読んでいただいて、売り上げを上げるPOPを書くことに、壁の高さを感じている方も多いと思います。ところが、プロのコピーライターよりも、パートタイマーが売り上げを上げるPOPを書くことが珍しくありません。

一般的に、コピーライターは、依頼を受けた際に、100~200のコピーを書くことが通例です。珍しくありません。その中から、潜在的な顧客層にもっとも共感を得られるコピーを選んでいくわけですが、肉体的にも精神的にもハードです。

ですが、自分がファンのアーティストのアルバムのPOPや、愛用品の時計のPOPを書くとしたらどうでしょう? さほど苦痛ではないでしょうし、むしろ、損得抜きで他の人に勧めたくなりますよね。また、商品やサービスを愛用しているわけですから、その商品やサービスの良さを知っているので、呼んだ方の心に非常に響くコピーとなりやすいです。

正確な統計はとっていないですが、やはりそういった商品やサービスについて書いたPOPや、広告は、圧倒的に顧客に商品を手に取らせたり、問い合わせにつなげる力が高いです。

したがって、POPを書かせるとき、消費者目線でファンであるパートタイマーやアルバイターがいる場合は、彼ら(彼女ら)にアイデアをださせるのが得策です。

もちろん、実際にPOPとして売り場に並べる場合は、上長が表現についてチェックする必要があります。安易な表現をして炎上することもありえますので、彼ら任せにしないでお客様に悪い印象を与える表現、公序良俗に反する表現でないかチェックするのをわすれないようにしてください。それ以外の点については、彼らに任せてよいでしょう。

たとえば、私が使っているVITCRINOXというスイスの時計があるのですが、戦車にひかれても壊れないという強度を保っているうえに、冷凍庫で凍らせても故障しません。もちろん防水もばっちりの機能というすぐれものです。愛用していますが、偶然にも某販売契約店から依頼を受け、POPを作ることになりました。

その時のPOPに書いたコピーは、「大人の時間の重さ」でした。

大人の時間の重さ VICTRINOX
戦車で踏まれても、-50度でも作動するタフな設計
フェイスの重さはデザインと機能性の融合
フォーマルでも、カジュアルでも使える大人の時間に寄り添うアイテム

厳密にいうとPOPではなく、はがき大のカードチラシにしたのですが、結果として売れました。耐久性が優れているという特性もあり、10万円を切るお手頃な製品だったこともあると思います。

しかしながら、売れた最大の理由は、キャッチコピーで、特に時計の購入に関心がない方にも足を止めていただくことに成功したからだと思っています。それは、私自身がユーザーであり、本当に気に入って使っているから、利害関係がPOPから感じられず、フォーマルでもカジュアルでも使える時計という製品の特性が無理なく伝わったからだと考えています。

今回は時計を例証しましたが、DVDやCDなどのコンテンツなどは、ファンの方がPOPを作ると、他の店員の方よりも顧客吸引力を持つPOPができるのは間違いありません。ネガティブなことや、中傷は書いてはいけませんが、それらをチェックする体制を作って、彼らの力を借りましょう。売り上げ増につながるのは間違いありません。